背景
WSL2 環境で zsh を使う魅力の 1 つは豊富なプラグインエコシステムです。zsh は元々高機能なシェルですが、プラグインを導入することで補完やテーマ表示、履歴検索などをさらに強化できます。本記事では、WSL2 上の zsh 環境に導入すると便利なプラグインを 5 つ厳選して紹介します。どれも oh‑my‑zsh との相性が良く、簡単に導入できるものばかりなので、ターミナル作業の効率化に役立ててください。
おすすめプラグイン 5 選
- zsh-autosuggestions
コマンド履歴や候補から自動的に補完候補を提示してくれるプラグインです。ターミナルで少し入力するだけで過去に入力したコマンドや一般的なコマンドをサジェストしてくれるので、タイポや長いコマンドを入力する手間が減ります。 - zsh-syntax-highlighting
入力中のコマンドを構文に応じて色付けしてくれます。認識されないコマンドは赤色で表示されるため、タイプミスにすぐ気付けます。見た目もカラフルになり、コマンドの区別がしやすくなるので初心者にもおすすめです。 - history-substring-search
履歴検索を強化するプラグインです。上下キーで履歴を遡るだけでなく、部分一致で過去のコマンドを検索できます。「sudo」や「git」などのキーワードを入力してから↑キーを押すと、該当する履歴だけが呼び出されるので、長い履歴の中から目的のコマンドを探す手間が省けます。 - fzf-tab
補完候補を fuzzy search で絞り込み、一覧表示してくれるプラグインです。ファイル名やブランチ名など候補が多い場合でも素早く目的のものを選べます。Ctrl+T や Ctrl+R と組み合わせて使えば、ファイル検索や履歴検索も高速化できます。 - powerlevel10k
高機能でカスタマイズ性の高い zsh テーマです。Git のブランチやステータス、背景ジョブの数、現在のディレクトリなどを分かりやすく表示してくれます。フォントや配色を自由に変更でき、情報量と見た目のバランスが取れているため、多くのユーザーに人気です。
導入手順の概要
oh‑my‑zsh を既にインストールしている前提で、プラグインの追加手順は基本的に次のとおりです。まずプラグインをクローンします。例えば autosuggestions は以下のようにします。
git clone https://github.com/zsh-users/zsh-autosuggestions ${ZSH_CUSTOM:-~/.oh-my-zsh/custom}/plugins/zsh-autosuggestions
その後、~/.zshrc の plugins=() セクションにプラグイン名を追加します。複数指定する場合はカンマ区切りではなく空白区切りで列挙します。変更を保存したら source ~/.zshrc で設定を反映させましょう。
まとめ
WSL2 で zsh を使うなら、プラグインの導入は必須と言っても過言ではありません。ここで紹介した 5 つのプラグインは、補完や履歴検索、画面表示を大幅に改善してくれるものばかりです。それぞれのプラグインは GitHub で公開されているので、興味があるものから順に導入してみてください。プラグインを組み合わせることで自分好みのシェル環境を構築し、快適なターミナルライフを楽しみましょう。