背景
cronはLinuxの標準的なタスクスケジューラで、決まった時刻や間隔でコマンドやスクリプトを実行できます。サーバーのバックアップやログのローテーションなど、定期的な処理を自動化することで運用負荷を大幅に減らせます。本記事ではcronの基本的な使い方と設定方法を紹介します。
手順
- cronサービスの確認 – 多くのディストリビューションではcronがデフォルトでインストールされています。
systemctl status cronやcrondで稼働状況を確認し、必要に応じてsudo systemctl enable --now cronで有効にします。 - crontabの編集 – ユーザー別のジョブを登録するには
crontab -eコマンドを使用します。初めて起動するとエディタを選択する画面が出るので、好みのエディタを選んでください。 - スケジュールの記述 – crontabには「分 時 日 月 曜日 コマンド」の形式でジョブを記述します。例えば毎日午前3時にバックアップスクリプトを実行する場合は
0 3 * * * /home/user/backup.shと書きます。ワイルドカードやカンマ、スラッシュを使うことで複雑なスケジュールも表現できます。 - ジョブの確認とログ – 設定後、
crontab -lで登録済みのジョブを確認できます。cronの実行結果やエラーは通常システムのメールや/var/log/cronに記録されるので、動作確認を行う際はログをチェックしましょう。 - ベストプラクティス – cronでスクリプトを実行する際は、絶対パスを使用し環境変数を明示的に設定することが重要です。ログ出力やエラー処理を行うようにしておくと、トラブルシューティングが容易になります。
まとめ
cronを使うとLinux上の定期的な作業を簡単に自動化できます。まずサービスの稼働を確認し、crontab -eでジョブを登録します。分かりやすいコメントやログ出力を付けておくことで運用中の管理がしやすくなります。自分の環境に合わせて適切に設定し、手動作業を減らしましょう。