先日、BOSSのオーバードライブ OD-2のジャンクを1,000円ちょっとで購入しまして、ざっと状態を確認したところ、
- フットスイッチでON/OFFはできるが反応が悪い
- 通電はOK。ただし無音
という症状です。
ということで分解してさらに詳しく確認してみます。基盤を目視しますが緑のレジストが化学反応を起こしてぶつぶつ泡のようなものができていたり、表面は何やら白い粉のようなものが確認できます。。
染みのようなものも確認できるので、何かの液体をこぼしてそのまま放置した結果レジストなどが腐食したというところでしょうか。これはかなり大掛かりな修理の予感です。(ちなみにパーツを見る限り日本製のようです)
基盤の修理
まずは一番重要な基盤まわりの修理から始めます。
メイン基盤につながっているケーブルなどをすべて取り外して、基盤だけ取り外しました。この白い粉は何なのでしょう。。また、ふちのあたりが焦げ茶色に変色しています。この状態で問題のあるパーツだけ交換しても腐食が進みそうなので全パーツを取り外すことにしました。
ハンダ吸い取り線を使って全てのパーツを取り外します。また、外したコンデンサの容量をテスターで調べたところ、劣化が認められるものがあったのでそちらは交換します。
レジストがぼろぼろになっているのでこれを除去するために除光液を使ってみましたが、少しずつレジストが溶け出すものの効率が悪いのでサンドペーパーを使って一気に落とすことにしました。
下がサンドペーパーで磨いた状態。腐ったレジストをきれいに除去できました。銅の腐食は見られずまだまだ使えそうです。
エフェクト音が出ていない原因はおそらく劣化したコンデンサーではないかと推測し、あとは組み上げれば良さそうなのでパーツを基盤に戻していきます。最後にレジスト液を塗っておきます。
全てのパーツを戻して音出しすると、無事に音が出るようになりました。ポッドのガリは無くこれで基本的な動作に問題がないことを確認できました。
フットスイッチの交換
次にフットスイッチのパーツを交換します。パーツの型番を調べてみるとSMK J-M0404のShort stem, uprightが使われているようです。
色々検索してみたのですが、既に生産完了しているパーツらしくGarrettaudioは入荷未定となっていました。また、販売しているショップもありましたが価格が660円!高すぎるだろうということでヤフオクを見たら50個で2,000円で売っていたので落札しました。(1個あたり40円)
画像の上がOD-2に付いていたパーツで、下がヤフオクで落札したものです。落札したものはJ-M0404のShort stem, low frictionと呼ばれているものらしく、中のバネが細くなっていてスイッチを押したときの弾力?が少し弱いものになっていました。このパーツ、もともとはキーボード用のものみたいですね。指で押すときは弾力の違いがわかりやすいですが、フットスイッチで踏み込むときには誤差レベルです。ということで問題なく交換できました。
PSAアダプタ対応
OD-2は古いACアダプタ(ACA-100)対応となっていて、現行のPSA系のアダプタでは正常に動作しません。ということで、松美庵さんのページを参考にさせていただき、該当の1箇所をジャンパー線で繋ぎます。これで現行のPSA系アダプタが使えるようになりました。